ずいぶん前、多分民主党が政権を取る前の頃だったと思うのですが、親しい友人と呑んで、政治家の腐敗をなくすにはどうしたらいいのだろうというような議論をしていた時、その友人がふと今日のタイトルのように、「国会議員は二度と同じ選挙区から出馬できなくするしかないのではないか」と言ったのを最近よく思い出します。
今の小選挙区で当選した人が地元への利益誘導型の
「オラが郷土の大臣さん、議員さん」
と選挙民から持ち上げられ、いい気になっている、特に何期も選出されているベテラン議員が多いように思うのです。
国会議員はあくまで国政が基本であり、日本人の最大公約数的、つまり日本人の複数の意見や価値観をベースにできるだけ多くの国民にとってベストな法案を作ったり、あるいは対立する陣営と共に現実的で可能な落しどころ、みたいな政策や法律を国民に丁寧に提示・説明し、立法化するのが最大の勤めのはずです。
しかし、昨日も触れましたが、オラが郷土と政党の利を優先することがはっきりしてしまった現在、政党至上主義と同一選挙区での審判だけでは、いつまでたっても国全体を見据えた本物の政治家など、夢また夢でしかないのではないかと思うのですが、みなさんは如何でしょうか?
さらに言いますと、今の選挙での小選挙区で落ちたにも関わらず、政党での序列で復活する比例も問題が大きいと感じます。
知名度さえあればかなりの確率で当選しますし、党としても幹部が落ちた場合に便利です。
また、無名でも特定の業界代表として政党に利をもたらす人物を意図的に議員にすることも可能です。
小選挙区だと死に票を有効に生かすため、との意見もありますが、小選挙区で落ちた政治家はそこで既に政治実績としてNGの評価を得ているわけですから、議員になってはいけないと思います。
自分たちの政党やベテラン議員を利する仕組みを自分たちで変えることは絶対にしないでしょうが、何とか今の選挙制度を変え、政党の論理や利権に走るベテラン議員を排除しなくては、有為な人材による政治改革や活躍は望めず、世界のダイナミックな変化に日本は取り残され続けると思うのです。
ですから本来、世論が動くには大手メディアがそのような論陣を張るべきなのですが、それがかなわない今は個人ベースでもいいので、多くの人が私のようにブログなどでアピールして行くしかないのではないかと思うのです。

